ホーム創作日記

『エロチカ』発売記念懇親会レポート(一次会篇)

  

 e‐NOVELSと「小説現代」の連動企画である『エロチカ』、この発
売を記念してe‐NOVELS関係者(作家や探偵小説研究会や編集関係の
方々)と、特集に寄稿したネット書評家を集めた懇親会に招待されて出席し
てきたので、そのレポートを遅ればせながら書いてみます。      

 4/10(土)18時、飯田橋の「ピアッツァ マンジャーレ コパン」
が会場でした。私が到着したのは5時48分頃。受付のテーブルがポツンと
あって、スマートで背の高い男性が一人。店内には他の人影はなし。そこで
受付している男性こそ、どう見ても貫井徳郎氏ではないか。私の憧れの加納
の旦那様でもあり(それが最初のポイントかい!)、昨年度の私のベスト
本「被害者は誰?」の作者でもあり、昨年度旧作「慟哭」が何故か大ブレー
ク、本屋平積み独占状態の、今をときめく氏が一人で受付を!     

 さすが作家達が直接運営しているe‐NOVELSだけあって、人使いが
荒いというのか(以下省略) 「ひゃあ〜、いいのかしらん?」と内心思い
ながらも受付を済ます。「貫井です」と挨拶されても、緊縛の、、ちゃうち
ゃう、緊張のあまり「は、はい」と意味のない返事を返してしまう。  

 会場は幾つかのテーブルに分かれている。「お好きなところに座ってくだ
さい」と言われても、心細いわ、どうすればいいのよん状態。と思っている
うちに続々と人が現れてきました。取りあえず以前お話しさせて頂いたこと
のある黒田研二(くろけん)さん乾くるみさんにひっついていくことに心
を決める。端っこが好きな乾さん達と連れだって一番奥の方のテーブルへ。

 開口一番、くろけんさんが乾さんの「イニシエーションラブ」の感想を。
「ゴメンなさい。ちょうど今読んでいる途中なんです」読み終えておくべく
でした、申し訳ありません、乾さん、くろけんさん。徹夜本でしたよ、とく
ろけんさん。続いてくろけんさんが褒めていたのが「極限推理コロシアム」
「ああ〜、それも乾さんの次に読む予定なんです〜」と顰蹙な私。やはり、
こういう集まりの前には、キーとなりそうな本は最優先で仕込んでおくべき
ですね、と心の教訓手帳にしっかりとメモっておきました。      
 あ、そうそう、こういう集まりだからと一応ジャケットにネクタイで参加
した私でしたが、そういう服装などちらほらとしか見かけられず。ミステリ
界、ラフな服装でまかり通る様子でした。これもメモメモ。      

 最初に今回の幹事、貫井徳郎氏の挨拶。これは第1回という位置づけだと
思っているという発言に感激。2回目以降もあるなら是非誘って欲しい。ま
た人手不足のe‐NOVELSを手伝ってくれる人大募集とのこと。なんと
リクルートの場でもあったのだ。これを読んでいる方で、ミステリ界の力に
なりたいという方は、是非立候補して欲しいものです。        

 乾杯の音頭を取って貰おうとしていた山田正紀氏がまだ到着しておられず
代わりにミステリ界の色物系(失礼!)浅暮三文氏の乾杯で懇親会開始!

 同じテーブルについたのは、他にあの「あなたは古本がやめられる」を出
されたKashiba@猟奇の鉄人さん、ミステリはあまり詳しくないとお
っしゃるよしだまさしさん笠井潔氏もすぐ近くに。きゃあ、圧迫感。 
 乾氏のこれからの予定やら、「KILLER X」シリーズの二階堂氏
くろけんさんの分担、くろけんさんの二つのシリーズの行く末、生々しい部
数の話、など色々聞き込んだんですが、答はとても公開出来ない〜(笑)
 乾さん、実は自分の正体を親にも言っていない(「だって、話して『Jの
神話』読まれたりしたら嫌じゃん」に納得してしまう(笑))、くろけんさ
ん、作中に「モーニング娘。」を折り込むも、二階堂氏の校正でことごとく
「。」を削られてしまう件などは、公開させて頂きましょう。     

 そのうち、今回の懇親会の目玉でもある「サイン解禁」宣言が出される。
みんな続々と鞄から本を取り出し、お目当ての作家にサインをお願いする。

 ちなみにこの時点で私が存在確認出来た作家は(以下順不同、敬称略)、
山田正紀、北野勇作、浅暮三文、竹本健治、久美沙織、我孫子武丸、飯野文
彦、笠井潔、黒田研二、乾くるみ、田中啓文、貫井徳郎でした。    
 私が用意してきた本は、「ウェディング・ドレス」(「なんでこれなの」
と言われてしまいましたが、だって、くろけんさんのサインを貰うならこの
本と決めていたんだもの)、「イニシエーション・ラブ」(乾くるみ初単行
本記念!)、「被害者は誰!」(「本ミス」で1位投票したことも知ってお
られて、サイトの感想も読んで頂けてました。自分では自信あったのに「探
偵は誰?」のロジックをネットで褒めていたのが私だけだったらしくて、喜
んで貰えて嬉しい。普段辛口コメントばかりなので、作家の方に喜んで貰う
機会など滅多にないのだが)、「八ヶ岳雪密室の謎」(優秀賞を貰ったのに
笠井大先生の講評は貰えず。せめてもということでサインを頂きました。持
ち込もうと思った「オイディプス」重すぎ!という理由も当然ある(笑))
そして最後は当然の「エロチカ」。根性が足りなくてこの本にサインを頂い
たのは、山田正紀氏、我孫子武丸氏の2名のみでした。        
 山田先生のサインを貰おうと近付いたときに、隣に座っていた浅暮三文氏
と目が合ってしまう。「え、俺?」という視線を感じつつ、山田先生に本を
差し出す私。ごめんなさい、グレさん、だって唯一持っていたグレさんの密
室本、既に宅本便で町田ブックオフ行きになってしまってたんですぅ〜 

 サインも貰ってミーハー根性も一通り落ち着き、一応今回の主旨でもある
「エロチカ」のどの話に萌えるか、という話で各人の性的嗜好が暴露されそ
うになったところで、こういう集まりではお定まりのビンゴ・タイム! 
 賞品は貫井氏が自腹で用意した模様。何から何まで頭が下がります。メイ
ンは「安楽椅子探偵」DVD3枚組。おお、高価! ビンゴの進行役に立っ
たのがKashiba@猟奇の鉄人さん。いやあ、名調子!日本一!  
 氏の提案でメインの賞品に付け加えられたのが「貫井徳郎次回作出演券」
おお、これも凄い。も一つ、Kashibaさん提供の「八つ墓村」。古本
ハンターでない私にはよくわからないが、特別な版らしくこれが出た途端に
乾氏始め参加者中にどよめきが。ビンゴへの情熱度がヒートする。   
 結果についてはよく覚えてません(御免!)。自分は珍しくリーチ3番手
と好位置に付けて、バンバン開くもののビンゴには至らず残念。    

 宴の最後は、山田正紀氏の挨拶で〆。これが何故か挨拶というよりは”乾
杯”だった。う〜ん、エピローグをプロローグにしてみせる叙述トリックだ
ったのかも。                           

 表に出て全員で集合写真。これにて一次会、一件コンプリート。   

 

 続けて、『エロチカ』発売記念懇親会レポート(二次会篇)へどうぞ。

 

幻影の書庫へ戻る...

  

  

inserted by FC2 system